カメラマン側のコツ①

MODEL PICKS:miho
ポートレート撮影は風景写真や、集合写真、記念写真とは違ったコツが必要です。
ここではポートレート撮影の考え方や基本的なカメラワーク、ポートレート向けのレンズについてまとめました。
ポートレート撮影の基本
初めに行う事は、にカメラの設定をポートレート用の設定にしておくことです。
風景画や夜景の設定のままでは、人物にフォーカスを当てるポートレート撮影で綺麗に撮影するのはちょっと至難の業。
ポートレート撮影向きの設定に変更しておきましょう。
① 絞り優先モード(F値)…人物にピントを合わせ、背景がぼける位まで絞りましょう。主役は何なのかをはっき りさせる必要があります。F値を低く設定すると目の前の被写体にピントを合わせやすく出来ます。最低でもF4くらいまで絞って、屋外、屋内の照明に合わせて調節しましょう。
② ホワイトバランスの調整…RAW画像を使うのであれば問題ありませんが、蛍光灯の下では色合いに大きな差が出ます。AUTOにしてもいいですが、出来るだけ自分の見ている被写体に近い色合い迄、ホワイトバランスを調整しましょう。
基本的な設定変更はこの2点です。他にも動いた姿を映す場合には連続写真の設定(親指AF機能)も必要に応じて使い分けましょう。
撮影レンズの選び方
デジタル一眼レフを使用する場合、ポートレート撮影に適しているレンズのサイズは50㎜が基本です。
これは50mmレンズで写しているものが、実際に肉眼で見た時と同じような状態に近いという事が理由です。
ポートレートモデルはあくまで「被写体」です。広角レンズ等で近い距離から全身を撮影しようとすると、顔が歪んで映ることがあります。
50㎜を基準に撮影位置を決めて撮影中に調整しておくことをオススメします。
カメラマン側のコツ②

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次に、カメラの設定以外のところでのポートレート撮影のコツを紹介します。
こんな簡単な方法で、より美しい写真がとれるようになります。
ライティング…カメラ編
カメラのフラッシュやホワイトバランス等、カメラ本体の設定による光の調整です。しかし、カメラの設定に頼ってしまうと、カメラが変わった際に、どのように光を入れたらよいかが体感で分からなくなってしまいます。
その為、自然光を集める為に「レフ版」を活用しましょう。
特に顔のアップを撮影する場合、顔の下にレフ版(なければ白いコピー用紙でも代用可能)を置いて、光を取り込む必要があります。ちょっとした工夫ですが、被写体のアップは影の有無で表情が大きく変わります。光のバランスに気を付けて撮影しましょう。
ライティング…ちょっとした工夫編
光のバランスについて先ほど白いコピー用紙を顔の下に置くという、簡易レフ版法を紹介しました。
これは目の中に光を映して、きらきらした目を演出するのにも有効な技です。
この他にも、カメラを構える時には白い手袋(ドライバー手袋や軍手等)を履いておくと、撮影した際に被写体の目に白い手袋が光になって映り込みます。
たった少しの工夫ですが、表情の中心でもある「目」の演出に便利な技です。
モデル側のコツ

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ポートレート撮影でモデル側が出来る「美しく撮影されるコツ」とは一体なんなのでしょうか?
ここでは二つのコツを紹介します。
俯瞰して見る能力
お肌の手入れやメイク等はもちろんですが、被写体として何をすれば美しく撮影できるのでしょうか?
モデルは写真を撮られている時はどのように写っているかは知る事が出来ません。カメラマンしかファインダーを覗くことが出来ないからです。ですが、経験の長いモデルさんは、実際の自分の表情や動きなどを第三者の視点から読み取ることが出来ると言われています。光の当たっている角度や、カメラの設定を事前に確認して、カメラマンに撮った写真を見せてもらいながら撮影をしていくことで、ある程度のイメージが描けるようになります。
カメラマンの要求に応えるのも重要ですが、自分がどう写っているかを意識しながら撮影に臨めば、その分モデルとしての経験も積むことになるので、常に意識をして撮影に臨む事をオススメします。
ポージングは訓練次第で出来るようになる
モデルの唯一出来る撮影中の表現方法。それがポージングです。
カメラマンの希望で色々なポーズで撮影する事になりますが、カメラマンもいちいちポーズに注文を付けていたのでは、撮影が進みません。カメラマンの希望するニュアンスのポージングが出来るように、鏡の前で練習しておきましょう。
ポージングは練習しないと出来ません。鏡を見ながらトレーニングをして、表情筋や手足の位置を体に覚えさせる必要があります。こんな表情をしたときは、どこの表情筋を使うという感覚が無ければ、いざ撮影の時になって、表情が作れないということにもなりかねません。
表情や体の動きは毎日のルーティンとして練習しておきましょう。
まとめ

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ポートレート撮影はカメラマンだけ、モデルだけが頑張ってもいい作品は作れないと言われています。
一番重要なのは、出来上がりの写真のイメージをモデル側、カメラマン側が共有しているかどうか。
お互いのコミュニケーションをしっかりとはかって、よい作品が作れるようにしておきましょう。